・毛周期とは
「毛周期(もうしゅうき)」とは、体毛の生え変わりのサイクルのことです。毛周期は成長前期、成長後期、退行期、休止期の4つに分けられており、およそ4か月で一周します。
ムダ毛と呼ばれるワキ、Vラインや足の毛は、1日におよそ0.2mmから0.4mm伸びています。
そして、すべての毛は毛周期に従って、どんどん入れ替わっているのです。脱毛のスケジュールは、このサイクルを考慮して設定されています。
【毛周期のサイクル】
成長前期:皮膚の下で毛が作られ、伸び始める。まだ皮膚の中に隠れている状態。
成長後期:毛が太く長くなり、伸びきっている状態。
退行期:成長が止まり、抜けはじめる。
休止期:毛が抜けきり、しばらく休止に入る。
・体毛は毛乳頭が成長させている
毛の一本一本の根元には「毛乳頭(もうにゅうとう)」呼ばれる組織があり、皮膚の下で血管から栄養を吸収しながら、毛を太く長く伸ばしていきます。この毛乳頭がある限り、いくら剃ったり抜いたりしても、再び毛が生えてきます。
・埋まっている毛は光で脱毛できない
光脱毛やレーザー脱毛は、照射した光の熱エネルギーを、体毛に含まれる黒い色素(メラニン)に吸収させて毛乳頭を破壊する仕組みです。しかし、皮膚の表面に出ている毛は、3分の2が皮膚に埋まっている状態。毛乳頭はそれほど皮膚の深い位置にあります。そのため、成長後期や退行期の毛は、メラニンが十分に含まれていない、または光の熱が届かない毛は脱毛できません。
また、クリニックで行う医療レーザーでの脱毛は毛乳頭を破壊して永久脱毛が可能です。
一方、サロンでの脱毛は限りなく毛を薄く、少なくしていくという違いに気をつけましょう。
まず、はじめの脱毛で成長後期と後退期の体毛を光脱毛します。この時点から2か月ほど経過すると、前回時点で成長前期と休止期だった体毛が表面に出て、メラニンを十分に含んでいる状態に生えそろいます。これより早いスケジュールで光を照射しても、熱を与えられる毛が存在しないため、あまり効果は期待できないでしょう。
つまり、毛周期に合わせて2か月ごとに施術を繰り返していくことが、効率よく脱毛できるスケジュールだといえます。
サロンでの脱毛開始から完了までの流れ
・1回目
初回は事前に料金説明やカウンセリングを行うサロンもあります。事前に脱毛のリスクやアフターケアなどの説明を行なうことで、脱毛による肌トラブルを防ぐ目的があります。
そうして1回目の施術に入ります。まずは成長後期、退行期のムダ毛にどんどん照射していきます。脱毛後10日ほどすると、生えている毛が抜け落ち始めます。脱毛時には隠れていた毛が生え始めるため、自己処理などは必要な状態です。
・2回目
初回の脱毛から2か月後、2回目の脱毛時にはカウンセリングや説明が省略されることがほとんどです。前回の施術時に成長前期と休止期で皮膚に隠れていた毛が生えそろっています。
前回と同様、脱毛を照射していきます。今回も10日ほどすると毛が抜け落ちます。そして、しばらくすると最初に脱毛した毛がもう一度生えてきますが、以前より細くなっているのが確認できるでしょう。
・3~4回目
脱毛後に生える毛の量が目に見えて減っていきます。元々薄い人なら、部位によってはこの時点でムダ毛がほとんどわからない状態になるでしょう。毛質が柔らかくなり、脱毛後の違和感も少なくなります。
・5~6回目
繰り返し施術を行ない、5回か6回目が終了した時点では、ほとんど自己処理が必要ないレベルまで毛が薄くなっています。この段階になると、様々なシーンでムダ毛がない快適さを実感できます。部位や元々の毛質によっては、追加で通う必要がある方もいるでしょう。脱毛サロンでの場合、永久脱毛ではないので、しばらくするとムダ毛が復活します。個人差はありますが、数年は薄い状態が続きます。